黒き大きな猫を探せ

SPとプクが集う幸せな日々は長くは続かなかった。

突然の不幸が襲ったのだ(>_<)プクが家出を企てた。何事も変わったことのないある月曜日、正確には3月23日。プクは家で寝るのに飽きて外に出せと迫った。

夕刻いつものことなので、外出させる。大抵は夜帰ってくる、姿を見かけなくても名を呼べば何処からともなく姿を現す。

この猫時としてひとりいや一匹になりたくて、人を避けることがあるので仕方なくその夜は諦めて、戸締りをした。大抵は朝方帰って来る。だが、あさ5時半プクの名を呼んでもやってこない。

だが(・_・;)ーそれ以来朝も昼も夜もプクは姿を消した。いったいどうしたんだ?うちで何か辛いことがあったのか?

とにかく!猫を探すのだ。

聞き込み開始。

このような場合に常として聞き込みの結果は芳しくはない。猫が人を避けようと思ったら人間はなかなか見つけることは出来ない。

だが、微かな目撃情報は得られ、、。こんな時取る対策は!?学校に連絡する。というのがあるのだが、なんとまぁ、学校コロナウィルス騒ぎで休みでしょ。

だが、1番近くでコロナウィルスだろうとなんだろうと営業いや休校にならない学校がある。それは近くの盲学校。寄宿生がいる。

わたしはチラシを作成した。

これよ。

まずは盲学校の事務所に行った。盲学校には畑がある。その畑に出没する猫ですごく太った大きな黒猫がいる。という情報、だが、何年も前から出没して首輪をしているのは見たことがない。というので、これはうちの猫じゃない。

だが、盲学校のグラウンドではいつも猫ワークアウトしていたので、盲学校にはやってくる可能性は大。

次、やはり失踪猫の探索をして見事捕まえた。という経験のある人にtellそれによると猫は昼間は寝ているので、夕刻か早朝探索するのが良い。そして、決定的に大事なこと。それは、祈ること。大いに共鳴。祈ろう。

町内会の掲示板に貼って、次は動物病院。かかりつけの動物病院にお願いしてチラシを貼ってもらう。そして、このような場面で連絡するところを聞いた。

まずは動物愛護センター、次区の保健所、次警察。全て連絡したがプクはどこにも保護されていない。警察は猫は帰巣本能があるから帰ってくるって!と、楽観的。でも遺失物捜索届け出してください。って、言われたので駅前の交番に遺失物の届けを出した。アイツは遺失物なのか(?_?)

プクを探しに行くと必ずSPがいる。

SPよ。兄ちゃんの行方は知らないか?教えておくれ?

だがSPは口を割らぬ。猫同士の結束なのかい?

SPよ。口を割るのだ。兄貴の居場所を教えてくれ。

だが、プクの搜索に乗り出すと必ず現れるSPであったが、このSPでさえ、テリトリーを移してわたしを避けた次期があったのだ。一族の血統なのかい?

ドラオはうちのミルクカフェに毎日やってくる。雪がふってもやってくる。

だが、ドラオも口を割らない。

微かな目撃情報の中でびっくり\(◎o◎)/!するものがあり。なんと、プクそっくりの猫情報に生息場所にいたのは、、(゚д゚lll)9年も前に死んだと思われたプクの兄ちゃんネクタイ猫のネクだったのだ!そうか!ネク生きてたのか。

だもの、プクだってどっかで野垂れ死にしてるはずないじゃないか?

その証拠に姿こそ隠しているが、うちの脇に設置した猫小屋にプクは来ている。プクのためわたしは猫餌ボウルに↓

このご飯を置いている。いつの間にか無くなっている。猫ご飯が蒸発するはずないからプクが食べに来ているのだ。ドラオかSPじゃないの?は、ない。ドラオは牛乳しか飲まないし、SPは怖がりで猫小屋までやってこない。

カラスは鳥だから夜来るはずはない。

次の目撃情報、黒い大猫。残念違った。尻尾の短い猫だった。当たり前だけどプクじゃない。だが、コイツもまだプクSPの一族の猫に違いない。もう、プク、SPしか残ってないと思われた一族はまだ何匹かいたのだ。

わたしは、夜中何度も起きて外を確かめるのでロクに眠れず、その代わり昼寝した。というか、昼間猫のように眠くなるのだ。ついでに、心臓が痛くなり、あまりの本当の心臓でない心臓の痛みに精神科でも受診しようかとさえ思ったが、本当に精神科になんざ行ったら、馬をも眠らせるほどの向精神薬を処方されるに違いなく、慣れた人ならいざ知らず、わたしは普段薬を服用しないものだから滅茶苦茶に効き過ぎる。

そう、プクの失踪ももしやして天の配剤かも知れぬ。と、思い始めた今日この頃。祈り、悔い改めよう。わたしは不幸だ。と、考えていたのが悪かったのだ。どこが不幸なのよ。というのは、今の実入りは遣り繰り厳しいのだ。つまり、金が不足勝ちなのだ。

そうよ。それで不幸だと思ったのが間違いの始まり。洗うほど貧乏なら不幸かもしれないが、わたしはそこまで貧乏なわけでもない。

神様、わたしが悪かったのです。幸せへの感謝が足りませんでした。少しくらい軍資金が不足しているくらいでもう不平は言いません。プクを返してください。

適当に貧乏なのは不便だが不幸ではない。の、格言を(こんな格言あったか?)胸に今の暮らしに感謝いたします。本気になって神が存在しているが如く祈ります。

プクを返してください。